sazabinクルマ一本道!!

元某ディーラー販売員が、車に関することを書きしたためるブログ。メインは試乗記のインプレッションですが、その他クルマに関することを素人目線から書いていきます。また、愛車の整備録や趣味関連なども記載していきます。なお、本ページは広告収入を得ています。

試乗インプレッション☆ トヨタ・クラウンRS-B

今日は、昨日のBMWに引き続きこちらも国産としては昔から不動の高級車、クラウンの試乗をしてきました。
新型のクラウン、新型で15代目らしいですね。まるで徳〇将軍家みたいですが(笑)
確か、国産車の中では2番目に長く使われている車名だったかと。
試乗させてもらったのはクラウンのRS-Bというグレード。

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トヨタ クラウン RS <出典:https://clicccar.com/2018/07/27/612637/>

クラウンと言えば、一昔前には「いつかは、クラウン」などと言われ、国内モータリゼーションが発展してきた中では目標とされてきたくらいの高級車😊
7代目モデル以降は「アスリート」というスポーツセダンのモデルが追加されたり、9代目以降は「マジェスタ」という通常のクラウンよりもより高級感を高めたモデルが追加されたり、と時代に合わせて進化してきたモデルです。
そんな中、この15代目モデルではグレード名を一新、これまでは「ロイヤル」(所謂通常グレード)と「マジェスタ」とは「B」・「S」・「G」・「G-Executive」に分けられ、アスリート系はRSに統一
※本稿はRS系のみに絞って寄稿します。
 
中でもこのRS系は豊田社長自らがドライブをしてCMにも出演、開発にはドイツのニュルブルクリンクも走って仕上げた、というのだから驚きました。
クラウンでニュル?それは試乗してみたい!と乗ってきたわけです。
ニュルで仕上げられているならボディはよく出来てるはず!となると走行性能にも期待が持てるか!?
 
ドイツの北西部、アイフェル地方のニュルブルクにあるサーキット。
1927年に作られた20.832kmの北コース(Nordschleife、ノルドシュライフェ)と、1984年に新設された、現在ではF1も開催されている5.1kmのGPの2つのサーキットに分けられる。
単に「ニュルブルクリンク」という場合は北コースのNordschleifeを指す場合が多く、愛称は「ニュル」。ノルドシュライフェは現在は一般道を含むコースとなっている。
山間部を切り開いて作られたサーキットの為、全体で約300mの高低差がある、172のコーナーが存在する、路面が波打ち、埃っぽく滑る、などなど過酷な条件が揃っており、世界最長、そして世界有数の超難関コースとして知られ世界中のメーカーから開発テストの地として知られている。 よく「ニュルブル / クリンク」だと思っている人が見受けられるが正しくは「ニュルブルク / リンク」である。

ナンチャッテ自動車評論家、sazabinさんのインプレです。
なお、あくまで個人的観点なので気を悪くされたらすみません。
個人的評価ですが各項目については5段階で評価したいと思います😃


試乗車:クラウン
グレード:RS-B
 

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クラウン RS <出典は上記キャプション参照>

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クラウン RS リア <出典:上記のフロントの画像と同じサイト>

エクステリア(★★★☆☆)

試乗車は白のボディに18インチホイールを装備のもの。

エクステリアについては…うーん、正直に書いていきますと…あくまで個人的な感想、というのを前置きさせて頂きますが…
全体のシルエットについて、まず思ったのはかなり大きく変えてきたな、という印象。
これはセダンというより、最近流行の4ドアクーペでは?と思いました
フロントのグリルについては先代型の形を踏襲したことが伺えますが…
 
これはトヨタ内部でもデザインするの、相当迷ったのではないでしょうか
クラウンと言えば歴代、コンサバなセダンのデザインの中で脈々と受け継いできたわけで。空力を意識した、と言われればCピラーの傾斜具合もわからなくはないです。事実、リアスポイラーが装着されていたりドアミラーの根元にはボルテックスジェネレーターが取り付けられており、空気の整流に気を遣ってることがわかりました。
ニュルでタイムを出すためであればその説明も納得できますが、それならこの車のターゲットはどの層なのでしょう?
つまりは、流行に乗った…のかはわかりませんが、これまでも受け継いできたセダンスタイルの中でより進化、深化させればよかったのではないか?と思いました。
フロントにはレーダー発信部を兼ねた王冠マークとフロントカメラが(カメラはOPらしいです。)ありますが、この王冠マークを取ってXのバッジをつけて、クラウンのロゴを外し、「新型のマークXです!」と知らない人に見せたら信じるのではないでしょうか?
それくらい、このRSにおいてはこれまでのクラウンらしさはあまりありません
それを進化といえば大成功のデザインだと思いますが、これまで14代に渡って受け継いできた要素をぶった切ってまで今回しなければならなかったのか、個人的には疑問が残りました。これまでのクラウンが好みな方は少し抵抗があるかもしれません。
なお、通常のSなどになるとバンパーデザインが変わるのでまた印象が変わります。
リアデザインについてはRSなのでマフラーが4本出しになります。
エンジンルームについても見せてもらいましたが、開けてもほとんどがカバーに覆われてはいましたが、覗きながら見てみるとフロントバルクヘッドからストラット上部、更にはストラット上部からフロントのコアサポートまでがそれぞれバーで補強されており、フロントの剛性に注力した後が伺えました
なお、エンジンは比較的フロントミッドに搭載されています。


インテリア(★★★★☆)

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クラウンRS インテリア <https://www.webcg.net/articles/gallery/38942>
インパネは中央のコンソールはエアコン、オーディオユニットで整理されています。
メッキパーツとピアノブラック調のパネルで高級感を演出しています。
フロアコンソールには通常のシフトと電動パーキングブレーキ、ブレーキのホールド機能のスイッチなどが。
運転席は電動シートで調整が楽でしたが、チルト&テレスコピックステアリングは手動。RS-BはRSの中でもベーシックグレードだ、というのは営業さんの弁。
メーター周りも最近の自動車らしくLED表示なんですが、微妙に浮かび上がるというか…3D眼鏡の応用みたいな表示になってまして。少し見辛いかなという印象運転中に速度をすぐに確認したいときとかちょっと困りましたガソリンのメーターもわかり辛く、営業さんに聴くまでわからなかったくらい
 
さらに、上の画像でもわかりますが、ステアリングの左、真横にディスプレイがあるんですが、これは実はエアコンも操作出来るタッチパネルナビの操作も可能でスマホと同じ要領で操作出来て簡単です、とのこと。
これ、ハリアーの時と同じで、運転しながらエアコンの調整は難しくない?と思いました。タッチパネルだとどうしても捜査中は運転手は前から目を離すはず。
タッチパネル最大の弱点だと思いますが、表示されてる情報の判断は視覚情報に頼らざるを得ない、ということ。エアコンならこれがダイヤル式であれば慣れてくれば何回回すかとかで温度の調節は容易でしょうが…
なお、このディスプレイで設定したものを上部のディスプレイに映すことも可能なようです。
また、通常のディスプレイは中央のダッシュボードの奥。
他社メーカーだとエアコンの操作パネルとかと合わせた位置にあると思いますが、トヨタさんの考えとしては視線の移動がその方が少ないから、とよりフロントウィンドウ側にディスプレイを配置したとのこと

好印象だったのはアクセルペダルがオルガン式なこと🙂マツダさんが始めてから他社さんも追従し始めたのかしら?足がとても疲れにくいのはニュル走るなら重要ですね😊

後部座席のセンターコンソールにはエアコンの吹き出し口も装備オプションで温度調整出来るユニットや後部座席用シートヒーターの調節スイッチなども付けられるようです。
試乗車はシート色が黒でしたが、勿論選択可能です。組み合わせは決まってる部分もありますが、基本はお好みで色は決められます。RSだと標準はファブリックになります。
ちなみにオーディオはCDに対応しており、差し込み口もありましたがそれ以外はBluetoothや、別途USBでの接続となるようです。また、最近では少なくなってきましたがCDの録音も可能だとか。但し、録音先はSDカードとなりその際は著作件の関係上他の再生媒体ではその録音したSDカードでは聴けないそうです。
 
後席にも座ってみました。
私、比較的体が大柄な方なのですが、それでも足元は膝回りが広々前の席を一番後ろまで下げても拳1つ分は余りました🙂が、天井についてはやはり前述のように4ドアクーペのようなデザインなので座高が高い方は注意が必要私は拳1つが入るか入らないかくらいの間隔でした。
 
トランクも見てみましたが、驚いたのはこのクラス(車両本体価格500万円以上)で、電動のオープン/クローズが出来ないこと。試乗車がRS-Bというのもありますが、上級のグレードになってもイージークローサーしか付かないとのこと。
ゴルフバッグは9.5インチサイズのもので4個収納可能とのこと。ですが、オプションでリアのエアコンユニットなど、一部の装備を付けた場合はトランクの容量が少なくなるため、2個収納などになる場合がある、とのことです。

後部座席はアームレストも装備。出してる間は4人乗車となりますが。出してみると後部座席のカップホルダー2つが。
エアバッグ関連は運転席、助手席、サイド、カーテンシールドまで標準。エアコンはフルオートエアコンが標準です☺️


安全装備(★★★★☆)

最新型のクルマだけあり、最近の安全装備はほとんどが標準で装備されてます。
グレードがRS-Bの場合のみ、オートヘッドライトはあるけど、アダプティブのアクティブヘッドライト(対向車をシステムが認知すると前照灯を下げる、など)はRS以上から標準になるようです。

運転時の死角に入った車両などを知らせるブラインドスポットモニタリング機能はメーカーOP。あとはバックしている時にセンサーで人が近づくと警告音、という装備はありますが、危なくなるとブレーキを掛けて止まる、という機能がメーカーOPでつけられるとか。


ドライビングインプレ(★★★★☆)

さて、注目の走りは?
試乗したのは2リッターのターボモデル。
スペックとしては245ps/5,200~5,800r.p.m.なので、かなりパワフルなのかな?という印象。やっぱりニュル仕込みの走りが気になる!

ということで試乗スタート。
エンジンスタートさせると僅かながら振動が。
目の前が大きな道なので早速少し踏み込むと、間髪入れずに車体が反応
うん、印象としてはやはりニュルで仕上げたとの通り、ボディはとてもしっかりしてるな、という印象(^^)
が、踏み込んでみるとどこからか「ふいーん」という音が。
あれ?何の音だ?ハイブリッドではなくガソリン車の認識だが???
と思い、営業さんに聴くと、「タービンの吸気音です」とのこと。
わざとスポーツムード高めるために室内に音を入れてるのかしら?と思ったんですが、とりあえずは「まぁいいか」と試乗を続行。
途中でモードを切り替えてスポーツモードなども試しました。
エンジン制御が変わるだけあり、パワー感は実感出来ましたね。コンフォートも試しましたが、サスのダンパーが柔らかくなるのがハッキリわかりました
高齢の方や長距離ドライブの際は良さそうですね。
残念だったのは聞いていたより試乗コースが短かったこと。事前にHPでコースは把握していたのですが、そっちではなく、短いコースをチョロッと走っただけで終わってしまい、色々試せませんでした。
 

運転自体の印象としてはやっぱりボディはしっかり作られてるなぁ、というもの。
これまで乗ってきた輸入車ともまた違う感じ。しっとり、でもなくしなやかでもなく…例えるならスムーズ?乗り心地は良い方だと思いますし、振動も少ないスポーツモードにすると少しサスペンションが硬めの設定になるので走りはもう少しシャキッとする印象でした。キッチリタイヤを路面に押し付ける感覚もあり、安定している挙動でしたので、このあたりにはニュルを走りこんだことが効いてるのかなと思いました。
燃費はカタログ値がJC08モードで12.8km/Lとのこと。まぁ実燃費だと予想でこの値から-2、3kmってとこでしょうか。 


総評

個人的評価ですが、100点満点中88点

印象としてはこれはクラウンらしくないな、というのが感想です。
それを良しとするかどうかで評価が大きく変わるとも思いますが…
これ、マークXの新型としてだったらかなり走り方面の性格に振ってるのもいいと思うし、高級車として考えたときにその装備ないの?みたいなこともない。かなり先進的に踏み込んだデザインや最新のインターフェースデバイス搭載なのも納得出来ると思います。むしろその路線ならかなりアリだと思います
以前までのクラウンが好印象だったのもあると思いますが…
 
走り自体は好印象でした。ボディもいいし、サスのセッティングもいいと思います。
が、それ以外の面が色々と…異音が室内に入るとか後部座席のクリアランスとか、これまで日本の高級車が得意としてきた、まさに「おもてなし」の精神が薄れているように思ったのが残念です。
今後のマイナーチェンジなどに期待します。

以上、インプレでしたー( *´艸`)

※あくまで主観的評価となります。
※画像はインターネットからの転載、カタログからの転載です。